名古屋大学の小田裕昭准教授が朝食を抜くことが肥満に繋がることを、ラットを使用した実験で示しました1)。電子ジャーナルのPLOS ONEに掲載されています。簡単に要約すると、朝昼晩の通常の3食を与える群と、朝食を飛ばした昼晩夜(24時あたり)の3食を与える群で同じ量の食餌を与えたところ、朝食を飛ばした群のほうが体重は有意に増えた、ということです。理由としては朝食を取らなかったことにより概日振動(体内時計)が狂い、肝臓の活動時間を減少させる為のようです。人で例えるなら朝食を抜くと体が活性化せず、元気がない、怠いといった自覚症状を見せる感じでしょうか。この結果がすべてでは無いと思いますが、朝食を摂る、摂らないといった議論に、科学的な一つの結論を示したといえるでしょう。
【参考文献】
1) Oda H, et al. Delayed first active-phase meal, a breakfast-skipping model, led to increased body weight and shifted the circadian oscillation of the hepatic clock and lipid metabolism-related genes in rats fed a high-fat diet. PLOS ONE. 2018.