サイトカインストームと酪酸菌

新型コロナウイルスの影響は未だに脅威ではありますが、科学的にわかってきたこともあります。基本的には肺炎がクローズアップされていますが、ウイルス感染による炎症、とくにサイトカインストーム(免疫暴走)の影響が注目されています。
サイトカインはウイルスに感染した細胞が出すタンパク質の一種で、炎症等により外敵の侵入を知らせる役目を担っています。しかしそれが過剰になると、必要以上に免疫システムが動員され、自分自身の体すら傷つけてしまう状態(免疫暴走)が起こってしまいます。その結果、血管内に血栓等ができ、脳梗塞、心筋梗塞、多臓器不全などが起こるリスクが上がります。
一方でこれらの免疫反応をコントロールするシステムも存在し、制御性T細胞(Tレグ)と呼ばれています。これらが増えることで必要以上の免疫反応を抑えることが可能になるといわれていますが、最近の研究で腸内細菌が生産する「酪酸」がTレグを増やすと考えられています1)。
つまり「酪酸」を生産する酪酸菌を増やすことで、Tレグを増やし免疫暴走を抑えることができると予想されます。酪酸菌のを増やすためのエサとなる物質は食物繊維や乳製品がありますが、サプリメントとして当社では「酪酸菌 16種類の乳酸菌」を扱っています。また、同じく当社で扱っている「卵殻膜」にもサイトカインを抑制する効果があることが確認されています。新型コロナウイルスに限らず、感染症に対する自己免疫強化にぜひお試し下さい。

資料) サイトカインストームを抑える卵殻膜&酪酸菌

1) Furusawa, Y., et al. Commensal microbe-derived butyrate induces the differentiation of colonic regulatory T cells. Nature, 504, 446–450 (2013)